23.【過去編】オシャレ帽子さん③

婚活パーティーが終わって家に帰り。

私の手元に残ったのは、真っ白な印象カードと、1枚の連絡先交換カードだけでした。

2000円も払って手元に残ったのはたったのこれだけ。

泣けます。

しかも異様に疲れました。

初めて会う人と15人も間を空けずに喋り続ける。

コミュ障にはただの苦行です。

 

これを「いい経験になった」とすぐ終わらせてしまうか、それとも……。

手元にある1枚の連絡先交換カード。

これに希望を託してみるか。

 

私は悩みました。

どうしてもこの人に未練があるわけではないし、そもそもどんな人だったかも覚えていないし。

でも。

2000円がもったいない!

どうせ惨敗したのだから、恥の上塗りくらいどうってことない。

できることは全てやってみよう。

私は精一杯勇気を振り絞ってメールを送ってみました。

 

「こんにちは。婚活パーティーでお世話になった婚活ブタです。

今日はありがとうございました」

 

こんなコミュ障丸出しのメールでしたが、私の中の全ての勇気とコミュ力を振り絞った結果です。

でも、1時間待っても、2時間待っても返事は来ませんでした。

「まあ、人生こんなもんか。私デブスだし」と諦めてその日は就寝しました。

これで初めての婚活パーティーは終わり。

そう思って寝たのですが、起きたら自体は一変していました。

 

「おはようございます。

返事遅くなっちゃってごめんね。

本当はこっちからメールしようと思ってたんだけど。

これからよろしくね。

良かったら今日ご飯でも行かない?」

私は震えました。

こんな奇跡が起こるだなんて。

メールして良かった。

2000円はムダ金じゃなかった。

とても幸せな気分でした。

メールが来た当日は、大変残念ながら予定があったのでご飯に行けませんでしたが、数日後にご飯に行く約束をしました。

お仕事の関係で夜は遅くなるということで、昼間のファミレスで待ち合わせです。

どんな人が全然覚えてなかったし、発見できなかったらどうしよう。

向こうも記憶以上のデブスが来て驚いて逃亡したらどうしよう。

約束当日、ドキドキしながら待ち合わせのファミレスに向かいます。

ファミレスに到着。

辺りを見渡しても、それらしい人はいません。

なのでメールしてみます。

 

「着きました!」

「右側の奥の窓際の席にいるよ」

 

指定された席に行くと、何かオシャレな帽子を被った、お兄さんともおじさんとも呼べない年齢の男性が座っていました。

なので、これから彼のことはオシャレ帽子さんと呼びます。

私が席の近くまで行くと、オシャレ帽子さんは立ち上がって出迎えてくれました。

 

「こんにちは」

「今日は来てくれてありがとう」

「座って」

「はい」

「お腹空いた?」

「はい」

「何食べる?」

「スパゲティが食べたいです」

「スパゲティのページはここだね」

 

ガチガチでロボットと化してしまった私にもオシャレ帽子さんは優しく対応してくれます。

デート慣れというか、婚活慣れしているんだろうな、と思いました。

スライムくらいしか倒せないレベルの私とは大違いです。

 

料理が運ばれてきて「パーティーの時のことはあまり覚えてないよね」ということで、もう一度自己紹介します。

覚えていないのバレていました。

 

年齢は31才で、職業はアパレルの店長だそうです。

だから帽子がオシャレなのかと納得です。

旅行が趣味だけど仕事が忙しくて中々行けていないらしく、休みが取れたら小旅行にでも行きたいとのこと。

そろそろいい年だから結婚したいけれど、忙しくて出会いも無いので最近婚活を始めたそうです。

他にも色々なことを話し、スパゲティを食べ終える頃には少し緊張がほぐれていました。

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婚活ブタが既婚者に騙された話一覧はこちら
21.【過去編】オシャレ帽子さん①
22.【過去編】オシャレ帽子さん②
23.【過去編】オシャレ帽子さん③
24.【過去編】オシャレ帽子さん④
25.【過去編】オシャレ帽子さん⑤
26.【過去編】オシャレ帽子さん⑥