201.毛玉さん㉑

「毛玉さんがいつ入籍してくれるのか」

悶々とした日々を送っていた私はついに爆発してしまいました。

「時期については任せて欲しい」と言われていたのですが、聞いてしまったのです。

 

「ねえ、いつ結婚するの?」

「それは任せておいて」

「でももう2カ月も経つよ?」

「まだ2カ月だよ」

「毛玉さんのお父さんにも、私のじいちゃんにも母さんにも友達にも職場の人にも『いつ結婚するの?』って聞かれて答えられないのは辛い」

「大事なことなのにすぐ決められないよ」

「2ヵ月あったじゃん。本当に考えてくれているの?」

「ちゃんと考えてるよ」

そうは言ってくれましたが、私はそんな風には思えませんでした。

毛玉さんの仕事の都合と私の誕生日までに入籍したいという希望で済し崩し的に同棲が始まりましたが、「同棲するなら入籍日を決めてからじゃないと嫌だ」という希望は常々伝えていました。

同棲から2ヵ月も経過しているし、同棲を決めてからは4ヵ月も経っているのです。

なのに未だに毛玉さんは入籍日を決めてくれない。

もしかして、同棲してみて、毛玉さんは私と結婚する気を無くしてしまったのでしょうか。

そうだったらそうだったで早く切り出して欲しい。

私が婚活で持てる武器は20代だけです。

このままダラダラ同棲を続けて時間を消費するのは無駄です。

幸せだけれど、毛玉さんの真意がわからなくて。

でも「本当はどう思っているの?」と確信に迫るだけの勇気もありませんでした。

 

そんな悶々とした気持ちを消化できない中、毛玉さんに飲みに誘われました。

入籍日のことでもやもやしていたので、気は進みませんでした。

でも断ってしまって、毎日お仕事で疲れて帰って来る毛玉さんを傷付けるのも嫌だったので、一緒に飲みに行くことにしました。

そこで普段よりたくさん飲んで、たくさん食べました。

上がりに温かいお茶を貰って、いつもならお会計をするタイミングで、毛玉さんは箱を取り出しました。

「何これ?」

「開けてみて」

開けるとその箱の中身もう一つ箱があって、その中にはダイヤの指輪がありました。

「結婚しよう」

それはプロポーズでした。

 

その瞬間、私はわかりました。

きっと毛玉さんはこれがしたくて「入籍日は任せて欲しい」と言っていたんだと。

「毛玉さんの望むことはできるだけ叶えてあげたい」と思っていましたが、私は毛玉さんのしたかったこのことには気付かず、勝手に不安になっていたのです。

毛玉さんはちゃんと考えていてくれたのです。

 

そして翌月には婚姻届けを出すことになりました。


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