214.【過去編】紹介してもらった人に勧誘された話②

店を移動した途端、勧誘くんのお話のテイストが変わりました。
「ところで、ブタちゃんって落ち込んだりすることない?」
「よくありますよ。テストの前とか『何でコツコツ勉強しなかったんだ!』って落ち込んだりとか、バイトばかりしていて私の学生生活これでいいんだろうかとか」
「そうだよね。それってもったいないよね」
「もったいないです」
「変わりたいって思わない?」
ここで「ん?」と思いました。
何かがおかしいです。
おかしいけれど、その違和感の正体はわかりませんでした。
でもこんな自分を変えられるのならば変わりたいと思います。
「変わったら人生楽しいでしょうね」
「うんうん。でも変わるにはまず、考え方を変えないとね」
「考え方?」
「うん。考え方を変えるだけで、自分が変わって、人生も変わるんだよ」
ここでやっと「この人何かおかしくない?」と私は気付きました。
でも彼は友人が紹介してくれた人。
紹介してくれた人が変な人だなんてありえるのでしょうか。
友人を信じたい気持ちと、彼氏が欲しい欲望で私は会話を続けます。
「考え方とか、私そういうのよくわからなくて」
「うん、どう考えたらいいかわからないよね」
そこではありません。
「考え方のヒントになるお話会を毎週日曜日にやっているんだけれど、来てみない? オレもずいぶん助けられたんだよね」
「どこでやっているんですか?」
「ちょっと説明するのが難しいから、次の日曜日に一緒に行こうよ」
ということで連絡先を交換し、また次のデートが決定です。
そして日曜日に連れて行かれた先は。
大きく「○○(宗教の名前)」という看板がぶら下がった建物でした。
そこでやっと私は感じていた違和感の正体に気付きました。
私は宗教に勧誘されていたのです。
そこで逃げ出せればよかったのですが、当時の私にはそこまでの勇気がなかったので、彼とお話を聞いて、おじさんおばさんに散々勧誘されてから「用事を思い出した」と言って逃げ出しました。
後日。
紹介されてくれた友人に恐る恐る「なんか宗教の集まりに連れて行かれたんだけど……」とチクりました。
すると友人も彼がそんな活動をしていたなんて知らなかったようで驚いていました。
「今まで紹介した子はそんなことなかったみたいなんだけどな……。ブタちゃんのこと気に入らなかったのかな?」
胸に刺さる一言です。
「恋人候補にならないから、宗教に勧誘されてしまったのかな」と思い、泣きそうな気持になりました。
この間、久々に宗教に勧誘されて思い出して書きました。
私の場合は紹介でしたが、婚活パーティーやネット婚活にもこんな人は紛れ込んでいるかもしれません。
彼は学生だったので勧誘の詰めが甘かったから私でも逃げられましたが、婚活に紛れ込んでいる人は勧誘のプロかもしれないので、違和感を感じたら気を付けてください。

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