116.紹介で出会ったオタTさん⑤
オタTさんから何の連絡もなく、1週間が過ぎました。
向こうから何のアクションも無いので「お断りメール」を送る必要もなく、安心しきっていたのですが、それは突然やってきました。
そう、保険屋のおばちゃんです。
仕事で出入りしている場所の近くにいたので本気で驚きました。
「先週デートしたんだって? どうだった? すごく楽しかったらしいじゃん。今度は休みを合わせてちょっと遠出したら?」
会うなり矢継ぎ早にまくし立ててくるおばちゃん。
オタTさんは楽しかったとしても、私は全く楽しくありませんでした。
連絡も無しに遅刻してくるし、立膝だったし、クチャラーだったし、唐突にゲームの解説が始まるし。
全部おばちゃんに言ってやろうかと思いましたが、でも直接となると中々勇気がありません。
思い切り苦虫を噛み潰したような顔をしていたと思います。
でもどんな言葉を返したらいいかもわからなくて、おばちゃんの独壇場でした。
相手が一言も発しなくても言葉を絶やすことのない保険屋のおばちゃん。
強いです。
「オタくんすごい乗り気だからさ。ブタちゃんからの連絡待ってるよ! メールしてあげなよ」
すごくイラっとしました。
だから何で乗り気なんならそちらから連絡して来ないんだと。
これで年下ならまだかわいいかもしれません。
でも相手は5才以上年上のオッサンです。
ただただ気持ち悪いだけです。
「いや、そんなに乗り気には見えなかったですし……。それに連絡先交換したんだから、乗り気なら向こうから連絡してくると思うんですよ」
「それができないのがオタちゃんなんだよ。お願いだからブタちゃんから連絡してあげて」
「私は乗り気じゃないのでこれ以上無理です!」
よく言ったと思います。
自分を褒めてあげたいです。
そして私は保険屋のおばちゃんから逃げました。
仕事が終わって家に帰ると、おばちゃんからメールが来ていました。
『しつこくてごめんね。でも、もう一回だけでいいからメールしてあげてくれないかな?』
「向こうがしてきてくれるのなら考えます」
それについておばちゃんからの返信はありませんでした。
もちろん、それ以降オタTさんからメールが来ることもありませんでした。
今回の私の場合、相手が悪かったと思いますが、紹介って本当に面倒だなと思いました。
これで普段通りのネット婚活なら、私も乗り気じゃなくて向こうから何の連絡も無ければ、それで終わり何の手間もありません。
この一件で「紹介も怖い」と私はまた新たなトラウマを負うことになりました。
ちなみに夫と婚約した後、保険屋のおばちゃんに会った時に「オタくんに良さそうな人がいたら紹介してね」と言われましたが、絶対に紹介しません。
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とんでもない人を紹介された話一覧はこちら
112.紹介で出会ったオタTさん①
113.紹介で出会ったオタTさん②
114.紹介で出会ったオタTさん③
115.紹介で出会ったオタTさん④
116.紹介で出会ったオタTさん⑤